世界一になって気が抜けたり天狗になったりしています。マチャミです。

世界大会での優勝は大きな目標だったので、勝ち取ることができて嬉しいです。

 

さて、今回のテーマは「マシンの防護力について」。僕が設計において、一番力を入れた部分であります。

 

突然ですが関係ない話をします。

2016年に、同じ部の先輩方のチームである「Cat-Pot」が世界大会に出場したことは、知っている人も多いかと思います。実はその以前にも、ジャパンオープンで優勝し、世界大会に出場した先輩がいらっしゃいました。その方に教わったのが、今も設計思想の中心だったりします。

 

「壊れたほうが悪い」

 

かわさきロボコンやNHKロボコンなど、他の競技会の影響が強いのだと思います。RCJサッカーという競技の特性上、相手のロボットと接触する機会は多く、故障するリスクも必ず発生します。ロボットが壊れて競技が続行できなくなるのは、競技ができないロボットを作ったのと同じことであり、相手チームにも失礼なことです(最初から相手ロボットの破壊を狙うのは論外ですが)

 

そこでロボットの設計において、

  • 「壊れそうなところを保護すること」
  • 「壊れたらヤバイところを保護すること」
  • 「人が触って怪我しそうなところを保護すること」
  • 「壊れてもすぐ交換できるようにしておくこと」

これらを意識して設計を行いました。今回のロボットにおいてどの部分かを示していきます。

 

・オムニホイール周り

大体のロボットに言えることですが、「可動部はだいたい弱い」です。特に今回のロボットで使用したmaxonDCX16は、出力軸径が3mmしかありません。また、自作オムニの構造上、細い部分や小さいパーツが多く、強度はそんなに高くなかったりします。

今まで作ってきたロボットは全て、ホイールの真正面にスペーサーを配置しています。他のロボットやゴール、壁などに衝突しても、ホイールに直接ダメージが入らないようにしています。その代わりスペースがきつくなったり整備性が悪くなったりなどの弊害もありますが、壊れるよりマシだと割り切っています。

足回り

 

・ドリブラー

「可動部は弱い」と書きましたが、同時に危険な部分でもあります。高速で回転するホイールやドリブラーは、人にとってかなり危険な部分です。特に動力を伝達するギア周りは、必ず保護すべき場所であります。

世界大会に出場していたロボットで、ドリブラーを搭載していたものはいくつもありましたが、大体はギアやベルトが露出しており、非常に危険でした。今回のロボットではギア周りをPOM樹脂で完全に囲っておき、ギアに触れないようにしておきました。ネジ2本で外れるので、ギアが壊れた場合にもすぐさま交換できるようになっています。

 ドリブラー

・バッテリーケース

ロボットの部品で1~2を争うほど危険なもの、バッテリーです。同時に最も重要で、最も交換の必要があるパーツでもあります。世界大会に出場していた他国の殆どのロボットは、バッテリーケースを搭載していませんでした。どころか、バッテリーが露出していたり、動かす時に外れてしまったりするものもありました。

バッテリーケースに求められることは、

・貫通に耐性を持つこと(ドライバーとか当たっても大丈夫なくらい)

・バッテリーが勝手に外れないこと

・バッテリーを簡単に交換できること

・できればコンパクトで、軽く、機体の下部にあることが望ましい

こんなところでしょうか。世界大会機ではこれらを意識して、ポリカーボネートを熱で曲げて制作しました。アーム部分に板バネを仕込み、「勝手に取れないがそこそこ取り外しやすい」構造にしました。

 バッテリーケース

・ハンドル

試合中にロボットに触れるのはチームリーダーと審判だけですが、審判だって人間です。ロボットはかなり荒く扱われます。ワイヤーのみのハンドルなど、審判が掴みにくいものは、設計者の意図しない部分を掴まれる可能性があります。特に今回搭載した全方位ミラーはハンドルと近く、審判に触って破壊される可能性がありました。それを防ぐため、今回のロボットはかなり長いハンドルになっています。またアルミ製の軸と角パイプで構成されており、ハンドルを持って90°傾けても壊れません。
protection

今回はここまでです。